いったいどういう流れでそうなったか、今思うとちょっと不思議なのだけれど、火曜日に、最近仲良くなったエマと、郊外のお城に行くことになった。
Tullgarns slott (トゥルガーン城)現在王宮が所有している10このうちの1つ。
今の王様のひいじいちゃんにあたるグスタフ5世が、避暑地として使っていたことで知られているらしい。
もちろん、お城巡りは楽しいし、興味もある。
けれど、今回は何と言ってもそこに辿り着くまでが大変だった。
このお城は、ストックホルムの隣町、小さい町ながらアフガニスタンからの移民がなんとアメリカよりも多く、リトルバグダットという呼称までついてしまったソーデルテリエから、さらにバスで40分行き、周りに何もないところでポンとおろされてから、さらに2kmの道のりを歩いたところにあった。
ストックホルムから行くと、楽に2時間はかかる。
まぁ夏だし、のんびり郊外に行くのも気持ちがいいよね~と思いきりゃ、バスがどんどん南に進むごとに雨が...もうすぐバス停に着く予定時間が近づいたとき、集中豪雨の域に到達。
もう、永遠に着きませんように...と1人祈り始めたとき、少し豪雨の域から外れ、しかしまだ「大雨」の降る中、ついにバス停に到着。
私もエマも、こんなときに限って傘を忘れたので、土砂降りの中、2人でもくもくとお城を目指した。
こんなとこに来るのは私たちだけだよまったく...と思いきりゃ、お城の駐車場にはたくさんの車が...。
1時間ごとにガイドの案内があるのだけれど、この日はとくに参加者が多かったようで、係のガイドさんもびっくりしていた。
ようやくお城に着き、ガイドの案内が始まったのもつかのま、私たちの帰りのバスが一本逃すとあと2時間以上来ないので、ガイドの案内中も時計を気にして、さていつ最後の部屋に辿り着くのかとヤキモキしてしていた。
約40分後、ようやくガイドさんから解放され、急ぎ足で帰りの路に着く私たち。雨はようやく止んだけれど、気温がぐっと下がり、(きっと10℃ちょっとくらいだったと思う)軽装の私はもう、震えが止まらず。お城の中を優雅に歩こうと、新しい靴でやってきた、とことん馬鹿な私は靴擦れになり、かかとから血が出てきて新しい靴を赤に染めてしまっていた。
ようやくバスがやってきたとき、嬉しさのあまり涙が出そうになったことは、もはや大げさではないだろう。
ソーデルテリエの町に戻って来て、これはもう、乾杯して今日の健闘を讃えるしかない、ということになった。
お城がどうだっかということより、帰りのバスの椅子が、母の腕の中のように暖かかったことと、チャイナレストランでお勧めされたタイのビールが腹にぐっとしみたことが、実際一番印象に残っている。
おっと、肝心のお城の写真を忘れるとこでした。。
やっぱり、そう簡単にはお城に(王様に)会わせてもらえないよね...


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